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2011.12.30

ATM

こら!ATM並んでるヤツ!もうな、エエ加減にしぃや。

いやね、ATM行ったんですよ。ワタクシだって月に数回はATM使うんですよ。でね、昨日ですわ、年末の忙しいときやないですか。仕事の合間に時間みつけて行ったんですけどね、まぁ混んでんねやろなと覚悟してたのが、意外にすいてたんですわ。2台ならんだATMに並んでいる人はゼロ、それぞれ使用中で1台は若い男性、もう1台は若い女性2名で操作してはりましたわ。

これって、年末で混んでるやろなという状況下では思いがけないくらいラッキーなタイミングやないですか。並んでる人ゼロ、機械は2台あるし、使用しているのが若者。すぐ順番やな、と普通思いますわな。

ところがですな、まず男の方、ATMが「もう一度はじめからやり直してください」て言うとんねんな、これが。見たら、片手に何か紙きれ持ってましたわ。うわ、振込系のやつや、これはそれなりに時間かかるわ。しかも、そうこういうてる内にまたATMが「もう一度はじめからやり直してください」言うてるし。

いや、でもかまへん。不慣れなことをやるときに戸惑ったり失敗したりするんはしゃあないもん。おばあちゃんとかだって、時間かかるのは当然や。ワタクシはそんなことで怒ったりはせん。むしろ、3回くらい「もう一度はじめからやり直してください」て言われながらも果敢に挑むアナタの勇気と根性を称えたいくらいや。しかもワタクシにはちゃんともう1台、ATMが控えてるんやから。

さて、もう1台の方、若い女2人や。どうやら振込系ではなそうやねんけど、しきりにタッチパネル横の計算機で計算しとんねんな。まあまあ、引き出す額を計算してんやろ、それぐらい待つがな。と思いきや、ずっと計算しとるんですよ。相方とブツブツ言いながら、計算機アホみたいに叩いとるんです。ガス代がどうの、電気代がどうのって。要は引き出すべき現金と口座に置いとかなあかん分を計算しとるんです。

待ったね。計算が済んだんでしょう、やっとオカネ出てきましたわ。当然のようにもう一方の男の方のATMは「もう一度はじめからやり直してください」て繰り返してるし、これでこの女2人の方が空くなら、それですべてを許してあげようではないか。

そしたらね、その女、なんて言うた思います。

「あ、ケイタイ代!」

ごらぁぁぁ!!!

あのな、ちょっとは準備してきぃや。そんなもんな、電気代や電話代がいくら引き落とされるかなんて絶対あらかじめお知らせ来てるやろ。そもそもそない毎月変動するもんでもないやろに。それを前もって足し算してくりゃ済む話やないか。仮に口座にもともとある額が分からんくて、いくら引き出したらエエんか分からんねやったら、1度残高照会してから残しておく額を引いたらエエねん。1回の計算や。思う存分、計算機使いなさい。それがアンタが引き出すべき現金や。

それをやな、この期に及んで一つひとつ思い出して計算してる場合か!家でシミュレーションしてこいっちゅねん。ワタクシなんか、めっちゃイメージトレーニングしてからATMに挑みまっせ。そら、額の計算なんかはもちろん完璧、アクションの流れまでも考えとるわい。ポケットのどこに通帳やキャッシュカードあるいは現金を入れて、カバンは斜め掛けで安定させて、メモはどっちの手で持って、並んでる人数があと1人になったくらいで通帳とか取り出して、一連の操作が終わったら明細なんかもひとまずカバンに放り込んであとで列を離れてからゆっくり整理しよ、もちろん列を離れるときに後ろに並んでる人がいたら軽く一礼しよ。

ってな、イメージしてATMに臨んどんねん!考えて考えて生きとんねん!

それを、それを、キミらはどういうこっちゃ、さんざん計算しまくった挙句、「ケイタイ代、忘れてた」って。

もっと大事なもん、忘れとるわい!

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2011.12.02

新入り

不器用で頓珍漢で、ものすごくタイミングが独特な不思議な新入社員がいます。

当然、仕事に関してもバリバリ出来るという感じではなく、他の従業員たちとも良好なコミュニケーションが築けないまま、行く部署行く部署でやっかいもの扱いされたらい回しになる始末でした。

しかし、そんな彼もそれなりに経験を積んだある程度の器を持つ上司の下に配置し、辛抱強く活かしてあげたところ、最近ではみるみる良くなってきました↗

生来の間の悪さからくるチグハグ加減やスピーディな機転は期待できないものの、そんなものはハナから期待しなければそれほど気にならないものなのです。

そして本日、その彼が、ワタクシの事務所を訪ねてきました。どうやら年末の「保険控除」の用紙を持参したようです。

訛りの強いイントネーションで彼は話しかけてきます。

『お疲れ様です。持ってきました』
「何を?」
『あ、あの、紙を持ってきました』
「何の?」
『あ、あの、これです』
「どれどれ・・・」
『あ、あと、印鑑を事務所に置いておくようにと○○さんから言われまして』
と言いながらハンコを手渡してくる彼。
「印鑑?何も聞いてないけど」
『あ、あの、どうたらこうたら・・・』
「今の説明、全く理解できへん」
『あ、あの、ちょっと電話してきます』
電話を終えて帰ってくる彼。
「で?」
『あ、あの、なんちゃらかんしゃら』
さっきよりはマシな説明を受けたので理解できたワタクシ。
「では、ハンコ預かっとくわな」
『はい、お願いします』
「ちょっと待って。この保険控除の用紙、会社の住所間違ってる。ちょうどハンコもあるし、この新しい紙に書きなおしてハンコ押して」
「あ、分かりました」
と言って、用紙とハンコを受け取る彼。

書き直してもらってる間、やりかけの仕事に戻るワタクシ。どんだけ時間掛かんねんというくらい時間を掛ける彼。

どうやら書き終えた様子ですが、なにやらゴソゴソしている彼。何か探し物をしているようです。十中八九、さっき返したハンコを探してるのは分かっていたワタクシですが、一応訊いてみる。

「どうした?何探してる?」
『あ、あの、どうやらハンコを郵便局に忘れてきたようです』

ちょっと待て。いや、ホンマにちょっと待ってくれ。
あのな、さっきまでワタクシとオマエとの間でハンコは何往復した?めっちゃ行き交ってたやん。いや、そもそもオマエはハンコ渡しにここへやって来て、その上でさっきまでのワタクシとのやりとりがあったわけやろ?それが何で郵便局に忘れたになるわけ?

ハトかぁ!

心からそう叫びたかったですが、ここはグッと堪えて、

ワタクシ、「いや、さっきまであったやん。ポケットとかにあるんちゃうん?」
ポケットを探りながら彼、『あ、ありました』

どうにもこうにもずぅぅぅっとこんなペースな彼ですが、なぜか憎めないんです。

それは彼がたまぁぁぁにこんな発言をするからなんです。

ようやくハンコを押し終えて帰ろうとする彼。ワタクシに向かって一言。

『あ、あの、髪、切りましたか?』

なんで、そこは気がきくんだ?(うむ、確かに切った)

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